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アルミ缶は胴体部分が再生利用され蓋は別

食品容器のなかでリサイクル面でスチール缶やPETボトルと並んで回収成績(2013年度統計で83.8%)のよいものに、アルミ缶があります。アルミ缶は貴重な資源の再利用というばかりかコスト的にも大きなメリットがある素材と言われています。というのは、ボーキサイトから新規製造していく際使われるエネルギーとの比較で、リサイクルではその約3%で再生可能という突出ぶりです。リサイクルすることにより地球資源の保全につながり、環境的にも貢献する包装容器素材としてリサイクル推進のけん引役を担っていると言っていいかもしれません。ただ、アルミ缶に再度生まれ変わっているのは胴体部分だけで、実質は68.4%(2013年度統計)とされ、合金を使用しているフタは溶解度分離されアスファルトなどの道路舗装材に使われるようです。

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日本人の生活の知恵から生まれた食品包材

日本人は今でいう食品包装への生活の知恵に長けているのか、プラスチック包材登場までの長い間愛用されていた包装材があります。おにぎりによく使われた笹の葉や納豆でお馴染みの「わらづと」など、挙げるといろいろ出てきそうですが、これらは単に包むだけに留まらず腐食防止ともなっていたことわかっています。当時の人が化学的にわかったうえで使っていたとは考えにくく、おそらく生活の知恵で体験が積み重なって利用されるようになったものと思われます。また、保存容器にも同じようなことが言え、かめや壺、樽、桶とこちらも挙げるといろいろ出てきそうです。そのうえ、使われている容器は無味乾燥なものとはせず、伝統美ともいえるような芸術性をも感じさせる審美眼は、日本人の感性を遺憾なく発揮させたものということができそうです。

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回収率のいいスチール缶は製鉄原料へ

世の中の潮流となっている資源の再利用といったリサイクルには、現代では各種法律が制定され積極的に推し進められています。たとえば、家電では家電リサイクル法と小型家電リサイクル法、その他自動車リサイクル法、コンクリートといった建設資材の建設リサイクル法などです。そして食品関連では、食品自体の食品リサイクル法があり、包装分野では容器包装リサイクル法(正式名称は「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)が身近なものとなっています。容器包装リサイクル法の対象とされる容器包装のなかでも、優等生とも言えるのがスチール缶と言われ、その回収率は2013年度統計でなんと92.9%という数値が公表されています。目標値85%以上を上回る好成績の背景には、自治体をはじめ関連企業の地道な努力が実を結び、回収されたスチール缶は工場で丹念に分別が行われ最終的に製鉄原料へと生まれ変わっています。

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リサイクルでよみがえる缶類の再利用

容器包装リサイクル法と略称される法律で、対象とされる特定容器・包装は多方面にわたっています。大別すると、スチール缶やアルミ缶、PETボトル、ガラス製容器、ダンボール、飲料用紙パックやダンボール箱・包装紙、プラスチック製容器包装がまず挙げられます。次に「容器や包装に使われる栓やふた、キャップ類」といった物を入れ、または包むものがあります。さらに、「ストローやスプーンを入れる袋」や「商品が消費されると不要になる容器は包装など」という分け方がされています。これらのなかでも、スチール缶やアルミ缶、PETボトル、ガラス製容器などの回収はかなり徹底され、回収車で集められた容器類は分別され高熱で溶かされたのち材料として再利用が推進されています。

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3R推進で特定容器・包装の排出量削減

プラスチックを使った包材は、登場するや瞬く間に姿・形をかえ各種の包装材となって広まっていきました。そして迎えた「環境にやさしい」時代ではプラごみとして自然に還元できない厄介者というレッテルを貼られ、代替えとなる素材が生み出されていくのと並行してリサイクルの対象という機運が高まっています。そうはいっても、深く広く浸透しているプラスチック包材と置き換えられる代替品がそう簡単にできるものでもなく、現代は模索状態が続いているというのは現実と言えそうです。そのため、リサイクルによる再利用など3R(リサイクル・リユース・リデュース)の実践が法律制定とともに積極的に取り組まれるようになってきているのが現在です。この3Rによってプラごみの廃棄量削減を推進していくもので、対象とされるのが商品の消費とともに不要となる「特定容器・包装」と呼ばれるものです。

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オブラートという包材は日本人の発明品

最近ではあまり見かけなくなった「オブラート」という包材は、粉末状の薬を飲むときやお菓子の包材として以前はよく使われていました。もともと澱粉を原料として作られるオブラートは、内容物と一緒に口にいれることができる無害なもので、これが日本人によって考案されたものということを知っている人は少ないかもしれません。海外にも同様な包材はありますが、それは薄焼きのパンを使ったもので「硬質オブラート」と呼ばれ、日本の軟式オブラートとは似て非なるもの、と言っていいかもしれません。硬質オブラートが日本に伝わり、それを見た日本人医師が偶然目にした寒天と澱粉からアイデアを思いつき軟式オブラートにつながったと言われています。しかも、軟式オブラートが博覧会で金賞を受賞したことから一躍その存在が知れわたり一気に海外にも広まっていったという記録が残っているそうです。

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卵パックの「八角錐」は理想の形

卵の包装形態はこれしかないと言えるほど決まったもので、すっかりお馴染みと言っていいでしょう。八角すいとなる形状は壊れやすい卵にとって理想となるもののようで、材質はPVCやPS、PET、パルプモールドと各種使用されています。また、包装の世界もご多分にもれずリサイクルを考えた素材選びが前面に掲げられる時代を反映して、A-PET(アモルファス・ポリエチレンテレフタレート)が使われ始めています。このA-PETのA(アモルファス)は非晶体と呼ばれるもので、燃やすとCO2と水になる素材をシート状にし、加熱し空気圧で型に押し当て成型するという方法で作られています。さらに強度を高め振動にも強い紙成型品と言われる「パルプモウルドパック」もよく見かけるようになってきていますが、水に弱いことや衛生面に課題を抱える包材とも言われています。

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究極の包装形態と言っていい「卵パック」

食品包装の中でも壊れやすいものを扱う場合はハードルが高くなることは容易に想像できそうですが、卵のような食品はなおさらと言っていいかもしれません。そんな事情もあって、卵の包装は昔から姿を変えて行われていましたが、プラスチックを使った現代でもその難しさに変わりはありません。ところが、卵は素材が変わっても卵パックと呼ばれるその容器形状は相変わらずと言っていいほど固定されたものになっています。この卵パックの八角形(正確には「八角すい」)という形状がいつだれによって考え出されたものなのか、あの透明な容器でよく繊細な卵が流通にも耐え保護できているのかなど興味は尽きません。聞くところでは、透明にしているのは消費者が中身を確認できるようにするためと言われ、形状の八角すいは力学的に衝撃が内容物に伝わりにくいから、ということから採用されたきっかけのようです。

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マイクロプラスチックと海洋汚染

プラスチック製品リサイクルの大きな背景として、マイクロプラスチックにおる海洋汚染問題があります。2017年1月、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会で、海洋ゴミに関する報告書が発表されました。世界のプラスチックの生産量は1964〜2014年の50年で20倍以上に急増しています。1500万→3億1100万トンです。今後20年間でさらに倍増される見込みです。少なくとも年間800万トンのプラスチックが海洋に流出しています。海洋のプラスチックの量は、2050年までに魚の量を上回る計算です。プラスチック容器のリサイクル率は14%と極めて低水準です。紙は58%、鉄鋼は70〜90%です。世界一丸となってプラスチックのリサイクルを促進して、海洋など自然界への流出を防ぐ対策の進化が急務だといえます。

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リサイクルエネルギー回収とは

EU議会は、包装廃棄物に関して、材料リサイクル+エネルギー回収の目標を決めています。2008年に設定したEU全体の目標値60%に対して、2014年現在で78.7%という高い値を示していました。リサイクル率との差はサーマルリサイクルつまりエネルギー回収によるものです。急増するプラスチック包装廃棄物がエネルギー回収されていることをあらわしています。ヨーロッパにおけるプラスチックリサイクル組織によると、2014年、EU28+2カ国で発生したプラスチック包装廃棄物1590万トンのうち、39.5%に相当する630万トンがエネルギーの回収、残りの19%、350万トンが埋め立てやエネルギー回収を伴わない焼却によって処理されたそうです。プラスチック包装廃棄物がエネルギー回収に向かっている中でEUはリサイクル率を高める考えです。

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