学習障害

 発達障害の中でも、理解が進んでいない障害の一つが学習障害ではないでしょうか。精神遅滞と混同されやすいのですが、それとは異なる障害であることを覚えておいてください。学習障害を患っている人は、基本的に知的障害を持っていないのです。しかしながら、聞く、話す、読む、計算する、推論する、といった特定の能力が、著しく劣っているのです。これらは社会生活を営む上で、基本的な能力とされているため、学習障害は日常生活に支障をきたす障害であると言えます。特定の能力だけが備わっていないという特性上、中々周囲の人の理解が得られません。例えば、「単に怠けている」「できない振りをしている」といった印象を持つ人もいたりします。逆に、備わっていない能力が誇張されると、知的障害と混同されることもあります。ですから正確な理解が追い付いていない障害なのです。本人にとっては、著しくできないことが相当なストレスであるため、当該領域の学習から逃避する傾向にあります。また、ADHDや発達性強調運動障害の合併もよくあります。
 合併症は別にしても、学習障害の対処としてはとにかく、得意な分野で苦手なものをカバーしようとする努力が物を言います。社会適応能力も十分でないことがあるため、ソーシャルスキルのトレーニングも欠かせません。専門家によっては、言語性の学習障害と、非言語性の学習障害とを分ける人もいます。合併症の状況にもよりますが、薬物治療も効果的であると言われています。